【2021年版】「ScanSnap」のモデルを用途別に比較検討してみる

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本や書類、領収書や名刺などの電子データ化。
紙をデジタル化することが、一般にも普及してきています。

電子データ化する際に用いられるスキャナ「ScanSnap」について、複数機種の使用経験がある私が、現在のラインナップの比較と検討をしてみました。
購入をする際の参考にしてください。

用語の説明

ScanSnapとは?

大まかに言うと、
・富士通(Fujitsu)の出している”スキャナ
・用紙の連続取り込みが高速で可能

この”高速で連続”というのがとても大きなポイント。
従来のフラット型スキャナでは、1枚1枚片面ずつのスキャンが必要でしたが、その時間が大幅に短縮されます。

動画をを見てもらえば一目瞭然です。

ScanSnap iX1600 機能紹介編

最近の機種では
・Wifi対応
・クラウド対応
・タッチパネル搭載
するような機種も発売されています。

上記動画では、その新機能の紹介に比重が割かれています。(フラグシップモデルのiX1600)
ですが、”高速で連続”というのが最大のイチオシポイントです。

ScanSnapは高機能で非常に人気が高く、

電子データ化=ScanSnap

と言われている程です。

自炊とは?

自ら所有する書籍や雑誌をイメージスキャナ等を使ってデジタルデータに変換する行為(デジタイズ)を指す俗語。(Wikipediaより)

自分でやる電子データ化 = 自炊 だと考えてOKです。

電子データ化の方法は、大別して2種類。
業者に頼む「スキャン代行」
自分でやる「自炊」

スキャン代行の歴史の流れは大まかに以下の通り。
BOOKSCAN社が常識を覆す「1冊100円」でサービスを開始
・他社が相次いでスキャン代行業界に参戦、乱戦へ突入
・一部の著者が著作権等を理由に裁判を起こす
・スキャン代行業者激減( ← イマココ)

1冊100円でも、数百冊の本だと数万円掛かります。
順番待ちもあります。

「じゃあ、自炊しよう」という人も増えています。
ここでScanSnapの登場です。

ScanSnapは 定価:18700円~52800円 とかなり高価です。
ここで、自分の使用頻度を考えて買う価格帯を決める必要があります。

また、ScanSnapはレンタルするという手段もあります。
私がScanSnapをレンタルし、200冊以上スキャンした方法・やり方を書いてある記事があるので、参考にしてみてください。(人気記事です)

昔の教科書、昔の写真、雑誌、マンガ、年賀状… 捨てられない本や紙が溜まっていませんか? 今回はレンタルサービスを使用して「スキャナ・...

ScanSnapの現行機を比較!

Fujitsu – ScanSnap の公式ページ

ScanSnapの現行モデルは現在6種類。

ここでは私なりに分類した4種類に分類して紹介します。
(画像は公式ページより引用)
赤字が注目ポイントです。

①高速取り込みタイプ

iX1600、iX1400

高速かつ大量にスキャンする用途
両面取り込み
40枚80面スキャン/分
・用紙セット量50枚
・文字検索可能なPDF作成、Office文書への変換
(iX1600のみ)クラウドサービスへ直接連携可能

つまり、大量の本を電子データ化したい時に一番適しています

ネックなのは価格でしょうか。

前モデルに、有名な iX500 があります。
このiX500が一番普及しており、この機種をレンタルしているスキャナレンタル業者が非常に多いです。
私もレンタルはこの機種でした。

「じゃあ型落ち品のiX500変えば良い」と思われるかもしれませんが、2019年に販売終了しています。
逆にこちらの方が最新機種より高くなっている状況です。

②モバイル・ハンディタイプ

ix100、S1100

・小型で携帯性にするれたスキャナ
高速スキャン、大量にスキャンには向かない
片面取り込み
5.2枚~7.5枚スキャン/分(片面)
・用紙セット量1枚
・(ix100のみ)文字検索可能なPDF作成、Office文書への変換
・(ix100のみ)バッテリー内蔵、Wifi対応、クラウド対応
・(S1100)USB給電のみで動作

同じScanSnapですが、全く別物と考えてください

片面取り込み1枚ずつなので、一般的な普通のスキャナと能力的には変わり有りません。
あくまでモバイル用途に特化したタイプです。

もちろんですが、本の取り込みには向きません

③エントリーモデル(中間タイプ)

S1300i

それなりの速度・枚数・セット量で連続スキャン
両面取り込み
12枚24面スキャン/分
・用紙セット量10枚
・USB給電のみで動作
・そこそこ省スペース

①高速 と ②モバイル の中間ぐらいのタイプ。
価格も中間。

まさに「それなりの速度・枚数・セット量」ですが、両面読み込みを備えています。
片面だと倍の時間掛かりますからね…。

私はこのS1300iの前モデル、S1300 を所持しています。

1分12枚なので、200ページ(100枚)の本をスキャンするとします。
10枚ずつセットする必要があります。

つまり、1冊で約10分以上の時間が掛かることになります。
(用紙セットを10回する時間も考慮)

6冊で1時間、60冊で10時間です。

以上のことから、

大量の本を電子データ化するには適していない

と言えます。

しかし、少量の本だけならこのS1300iでも事足ります。

「時間がかかっても良い」「今後紙書籍をあまり買わないようにする予定」
という前提だと、

30~40冊以下程度ならエントリーモデルの購入も検討する

という考えを提案します。

実際私も「iX500レンタルで大量スキャン」後は、S1300で事足りています。
紙書籍で購入した本も数冊程度なので、S1300で回せています。

大量の本は「iX500レンタルで大量スキャン」し、今後はS1300iを購入してしのぐ

という方法が最も効率が良いかもしれません。

④非破壊・非接触タイプ

SV600

1ページずつ自分でめくってスキャン
・本の裁断作業が不要
・本の曲がった部分はソフトで補正される
価格が一番高い

複数枚を一度にスキャン(数枚の名刺など)機能があるのですが、ある程度性能の良いスキャナなら他社でも同様の機能を持つ機種もあるので、大きなアドバンテージでは無いです。
そもそも複数枚を一度に…というシチュエーションがあまり来ない気がします。

本の曲がった部分はソフト補正が入りますが、完全に正確なデータでは無いですし、文字を引き伸ばした部分はボヤッとした表示になりがちです。

スマホでスキャンするアプリがありますが、ソフトで補正された部分が同様にぼんやりとした文字になるのでよく解ります。それと同じ。

そもそも1ページずつ手でめくるので速度は遅いです。
ソフトで補正されているか確認も必要な為、本をスキャンするには論外だと考えています。

但しA3の紙や、子供の絵画などをスキャンする場合は有効だと思います。
それもスマホで良いような気もしますが…。

まとめ

以上、現在のラインナップに対しての考察でした。
用途別によく考えて購入しましょう。

自炊する場合は高速・大量のiX1600が一番ですが、価格が高価です。
スキャンする本の冊数によって決めましょう。
レンタルすることも方法の一つです。(お試しの意味でも)